思考が追いつかないまま始める

思考が追いつかないまま始めていい

「まだ準備が足りない」

そう思って、動けなくなるときがある。

頭で描いた理想が、現実の一歩を止めてしまう。

でも、本当に必要なのは、

完成された思考じゃない。

一歩目を踏み出す、体の感覚だ。


ゲーム開発を始めたとき、

知識もスキルも、まるで足りていなかった。

Godotエンジンを開いても、画面が何を意味しているかもわからない。

けれど、「作ってみたい」という衝動だけは確かにあった。

この衝動を信じて動き出した瞬間、

思考がついてきた。

行動が、思考を引っぱっていく感覚だった。


僕たちは、動きながらしか深く考えられない。

止まって考えても、全体像は見えてこない。

手を動かして、エラーにぶつかって、また調べて、

その往復の中で、自分だけの理解が積み上がる。

むしろ「よくわからないまま始める」ことが、

自由な創造を生むことすらある。


思考が固まる前に動けば、

好奇心が先行する。

不完全さを受け入れた人だけが、

完成にとらわれない挑戦を続けられる。

「わかってから始める」は、

裏を返せば「始めない理由」を増やすだけかもしれない。


知らないからこそ、想像できる。

迷うからこそ、自分にしかない形が見えてくる。

道に迷うことは、進んでいる証だ。

完成なんて、どこにもない。

あるのは、その日、進めた小さな一歩だけ。

それを毎日、静かに積み重ねていくだけでいい。


僕たちは、行動で世界を変えようとしている。

だからこそ、

思考が追いつかないままでも、

信じていい。

その一歩目が、未来を作る。

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