なかったことにした想いを取り戻す
僕たちは生きていく中で、いくつもの想いを抱きます。やりたかったこと、伝えたかった言葉、挑戦したかった夢。すべて形にできる人は少ない。
多くの場合、こう考えてしまいます。言っても仕方ない。笑われるかもしれない。どうせ無理だ。その想いを心の奥にしまい込む。最初から存在しなかったかのように扱ってしまう。なかったことにしてしまう瞬間です。
想いを消すことで、自分も削られる
想いをなかったことにするのは、一種の防御反応です。本音を出せば否定されるかもしれない。夢を語れば現実を見ろと言われるかもしれない。心を守るために無かったことにしようとする。
その繰り返しは危険です。なかったことにした想いは、確かに心を守る。同時に、自分自身の輪郭を薄くしてしまう。本当は何がしたいんだろう?なぜか心が動かない。そう感じてしまうのは、心の奥に眠っている想いを自分自身が無視し続けているからです。
想いを取り戻すシンプルな方法
どうやってなかったことにした想いを取り戻せるのか。僕が実践しているシンプルな方法は3つあります。
1. 書き出すこと
昔やりたかったこと、言えなかった言葉をすべて紙に書く。人に見せなくてもいい。まずは確かにあったと認めること。
2. 名前をつけること
伝えられなかったありがとう。挑戦しなかった夏。こうしてラベルをつけると、無かったことが存在していた出来事に変わる。
3. 小さく実践すること
当時できなかったことを、今の自分にできる範囲でやってみる。ありがとうを一言だけ伝える。小さな行動が、止まっていた想いを再び動かす。
この3つを積み重ねることで、自分の声を取り戻すことができます。
想いを取り戻すと、後悔が変わる
僕もかつて、なかったことにした想いを抱えていました。挑戦できなかったこと、言葉にできなかった気持ち。ずっと後悔だと思っていました。書き出して向き合ったときに気づいたんです。
これが今の自分をつくっている。挑戦できなかった悔しさがあるから、小さな一歩を大事にできる。伝えられなかった後悔があるから、今は言葉を惜しまない。過去を消そうとするのではなく、あの時も自分だったと認めた瞬間、後悔は力に変わりました。
今日からできる問い
想いを取り戻すために、自分に投げかけたい問いがあります。
・あのときなかったことにした想いは何だろう?
・今なら、小さく実現できることは何だろう?
・未来の自分にどんな力を与えられるだろう?
この問いを続けるだけで、忘れていたはずの想いが少しずつ顔を出します。
まとめ
・想いをなかったことは、自分を守るため。
・それを続けると「自分の輪郭」が薄れていく。
・書き出し、名前をつけ、小さく実践する。
・過去を認めたとき、後悔は未来の力に変わる。
なかったことにした想いは、本当は消えていません。あなたの中で静かに眠り、出番を待っています。その想いをひとつ取り戻してみてください。未来の自分を支える大きな力に変わります。