知らないことを始める怖さと面白さ
知らない世界に足を踏み入れるとき、
私たちは必ず「怖さ」と向き合うことになる。
うまくいかなかったらどうしよう。
自分には向いていなかったら。
笑われたら。
続かなかったら。
それでもなぜか、やってみたいと思う。
それは「好奇心」という、もっと深い声が
心の奥で静かにささやいているからだ。
—— やってみたら、何かが変わるかもしれないよ。
怖さと面白さは、いつもセットだ。
まるでコインの裏表のように、
見える面が違うだけで、本質は同じもの。
「知らない」という不確かさの中に、
まだ見ぬ景色や、新しい自分との出会いがある。
実際にやってみると分かる。
最初の一歩が一番大きくて、
その後のステップは意外と軽やかだということに。
そして気づく。
怖さは消えるものではなく、
「慣れ」によって小さくなっていくものだと。
始める前は、世界が曇って見える。
始めた後は、輪郭がはっきりしてくる。
情報だけでは手に入らなかった“実感”が、
経験という行動によって少しずつ積み上がっていく。
だから、こう思えばいい。
怖いのは、当たり前。
でも、それ以上に、面白くなるかもしれない。
始めなければ、何も変わらない。
始めれば、何かが動き出す。
誰かに見せる必要なんてない。
評価も、実績も、目的もいらない。
ただ、「やってみたい」と思ったその気持ちを
自分で信じてあげること。
それが、自分の人生を自分の手で動かす
最初の選択になる。
そしてその選択は、いつだって正解じゃなくていい。
途中で変わってもいい。やめてもいい。
ただ、その「やってみた」という事実は、
何にも代えがたい、確かな“自分の証”になる。
知らないことを始める怖さは、
今までの自分を守る気持ち。
でも、面白さは、これからの自分を広げる種。
その種を、そっと蒔いてみる。
土があたたかく、光が届く場所なら、
時間とともに、きっと芽が出る。
未来の自分は、
あのとき始めた「知らない何か」の中から
育っていくのだと思う。
